伊坂幸太郎 「グラスホッパー」
見どころ
①臨場感のある文章表現
この小説は殺しのスペシャリストである登場人物が対峙するシーンが何度もある。各登場人物が見せる集中力の研ぎ澄まされた様子が、巧妙に書かれている。自分自身も小説に集中してしまい、時間を忘れていた。
②最初から最後まで伏線が張られている。
この小説の最も魅力的な点は伏線回収の秀逸さだろう。読んでいくにつれて今まで読んできたことがつながっていくような感覚に陥る。中には最初の伏線が最後までつながっているものもあり、すごすぎて表現する言葉が見当たらない。